友達が欲しい少年と種姫さま
振り返ってみるが、そこには誰の姿もなかった。
ただ、一輪の花が風に揺れているばかりである。

さっきまでは、何もなかったはずなのに。

その花は静かに、けれどもしっかりと、
僕の願いは適ったのだと主張していた。
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