幼なじみの彼とわたし

side 遥平

モーリーの結婚式の二次会で、亜衣がトイレに行ったタイミングで、吉田といずみが俺のもとにやって来た。


「今日の亜衣紗、いつもよりかわいいよね。そう思ったでしょ?」


吉田の一言めがこれ。
モーリーの結婚式の感想じゃねぇのかよ。


「あぁ」

とくに何でもない雰囲気を装って返事をする。


確かに吉田のいう通り、今日の亜衣はいつも以上にかわいい。
きれいにセットしてある髪、バイカラーのドレス、派手すぎないメイク。
どれもが絶妙でいつも以上に俺の好みだ。


まぁ、あのドレスは俺と買いに行ったし、髪型もネットで見て俺が勧めたんだから当然か。


そんなこと、この二人には言わないけど。


「で?何か話?」


用件は手短に。
亜衣が席をはずしたと同時にやって来た、ということは、亜衣がいない間に俺に話があったんだろうし。


「ずばっと聞くけどさぁ、亜衣紗とつき合ってるの?」


そうきたか、吉田。
相変わらずはっきりしてるな。


「つき合ってないよ、幼馴染み。知ってるじゃん、二人だって。この前も言っただろ?」


仲がよく見えるのか、よく聞かれるこの質問。
そしてコピペのように同じ返事。
にこっと笑うのも忘れずに。


「でもさぁ、亜衣紗ちゃんちに西本くんの服があるって、それだけ親密ってことでしょ?」


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