カッコウ Ⅱ
昼休み、哲也は思い切って孝明にLINEをした。
 
《ご無沙汰しています。突然すみません。大翔のことで相談したいのですが。都合のよい時間に電話しますので、連絡をお願いします。》

孝明と繋がるかどうかは、賭けだった。

哲也は祈るような思いだった。
 


『もしもし。哲也君。』

LINEを送って10分もしないうちに哲也のスマホが鳴った。

孝明から哲也に連絡をしてくれた。
 
『大翔のことって。大翔、何かあったの』

一通りの挨拶の後、孝明は聞く。
 
『実はヒロ、自分の父親のことを知っちゃって。』

哲也が説明すると、
 
『みどりは何をやっているんだ。』

と孝明は呆れた声を出す。
 
『ヒロ、ずっとうちにいます。あっ、俺6年前に結婚して、実家の近くに住んでいるんで。うちでは普通にしているけど。意地らしいくらい。でもすごくショックだと思う。』

哲也の話しを、孝明は相槌を打ちながら聞いていた。
 


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