私の仮恋人は親友のお兄さん
隣の家がないし
最上階で
上の階の人はいない

生活音なんかなくて
静かだった

時より
冷蔵庫の音の機械音が
聞こえて

掛け時計の
秒針が動く音が聞こえるだけ

すごく寂しい空間だった

ゆっくりと居間に行き、
電気をつける

誰もいない広い部屋

そこに私は一人で
ポツンと立った

家にあるものは何でも
使っていいから

と言っていた

私は
キッチンに向かった

冷蔵庫の中身を確認する

廉人さんは
料理をする人なのだろうか

それなりに食材はそろっていた

私はそれを使って
軽い夜食を作ってから

風呂に入り
居間のソファで横になった

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