神楽先生はそんなに甘くない。
「うわ...すごいな」
横で香帆が理解し難げな顔をする。
「茉白、あの人であってるの?だとしたらむちゃくちゃにライバル多いけど」
香帆がそんな質問を私に投げかけてきた時。
私はと言うと、雑多な声の中から必要な情報を得ようと、ひたすらに耳を済ませていた。
不意に、私の左側5メートルほど離れている女子の「神楽先生、やっぱりかっこいいね...!」という声が聞こえた。
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