神楽先生はそんなに甘くない。

そう、人気なことは別段大した問題ではない。

ただ一つ問題点をあげるとするならば、神楽先生が香帆の言う通り2年生担当だとすると、全くと言っていいほど関わることがないという点だ。

関わらないと、いくら運命でも恋に落ちることは難しい。

そんな状態で告白したって、他の生徒に埋もれ、大勢の先生が好きな子のうちの一人になってしまう。

「ん〜...まあ茉白がそれでいいなら良いんだけどさ、あの状態だと、先生と関わるのも難しそうだよね。」

「...っえ。う、うん。そうなの、それが一番の悩みの種で...」

私の悩みを的確に言葉に表す香帆。

脳みその中盗み見られてるのかと思ったよ、一瞬。

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