あの空に手を伸ばして
みんなで楽しくクリスマス




「サク、美咲ちゃん、おめでとうー!!!」


クリスマスイブ。


わたしたちは学校の屋上へ集まった。

不思議だけど、わたしたちの居場所ってここなんだ。

ここが一番落ち着いていられて、一番好きな場所。



「あのときはごめんね、美咲ちゃん」

「ん?」

「いや、ほら。サクはやめとけなんていっちゃったから」


そういえば、そんなこと言われたなっていまさら思い出す。

あのときはたかしくんが戻ってきたって知って、わたしを遠ざけようとしてくれてたんだっけ。

そう考えるといまこうして目の前にたかしくんがいることの不思議さを感じる。


「ううん。あのときは悲しかったけど、でもこうしてみんなでいまいられてわたしは幸せだから」
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