イケナイ王子様
起きあがった私を見て、翔さんが心配そうな様子で駆け寄ってくる。


「大丈夫か?


あいつに、なにもされてないか?」


「……電話のときに、声をあげたせいで、洋季さんにスタンガンを、軽く押し当てられたくらいです」


「藤堂にキスされたりしなかったか?」


「されなかったですよ。


されそうにはなりそうでしたけど」


押し倒されたところを見られただろうから、正直に言うしかなかった。


変に嘘をつくよりはマシだし。


案の定、翔さんが目の縁を赤くして、怒りをあらわにした。
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