屋上海月 〜オクジョウクラゲ〜
ふと、目を覚まし
時計を見ると 昼過ぎ
俺が動くと
同時にあずるも
薄く 目を開ける
「何か飲もう」と、話し掛け
ソファから立ち上がろうとすると
「 あずる…
これじゃ、取りに行けないぞ 」
「 やだ 」
ぎゅっと首に、しがみついて来る腕
「 …どうすればいいんだ 俺は 」
――― 可愛くて、仕方なくて
笑いながら
頭を撫でていると
「 … やなの 」
消え入りそうに、震える声
――… それ以降は 何も言わないけれど
充分 意味はわかったから