綺麗事
厄介事
紫苑side
厄介な事はある日突然やって来る。
なんて、カッコつけて言ってみたけど厄介な事はどこまで言っても厄介な事。
理苑が漸く学校に通えるようになってから1週間もたっていないある日の夜。
繁華街に見回りに行っていた肇が女の子を連れて帰ってきた。
その時にはすでに厄介事の臭いがぷんぷんしていた。
「襲われかけていたのを助けたんだ!」
そう言った肇に着いてきた女の子は。
「えっと、あの、春日 愛理です。」
そう、自己紹介していた。
肩を出したブラウスに下着が見えそうなほど短いスカートを穿いている彼女はきっとわざとなのだろう。