綺麗事

「うん、平気だよ。それに無理したら


紫苑に起こられるし。」


「ふはっ、あいつシスコンだもんな!」


紫苑は理苑の双子の弟。


とにかくシスコンで過保護なのである。


「笑い事じゃないからね。ちょっとでも


我慢や無理したらすぐに怒るんだもん。」


不貞腐れる理苑に篤は笑うだけ。


「あいつのシスコンはもう治らねえよ。」


「...。」


思わずジト目で篤を見る。


「諦めろ。まあ、お前と紫苑はクラスも違


うし大丈夫だろ。」


「あ、クラス違うんだ?」


「紫苑に聞いてなかったのか?」


「うん、教えてくれなかった。」


「あぁ、お前とクラス違うこと認めたくな


かったのか。」


「?、そうなの?」


「多分そうだろ。」


「ふうん、変なの。あ ねぇ、清瀧に姫が


出来たって聞いたんだけど誰の彼女?」


「あ、聞いたんだ?」


「ん、病院で暇過ぎてハッキングした。」


「くくっまじかよ。相変わらずだな。


総長の彼女らしいよ。紫苑はまぁまぁ気に


入ってるみたい。」


「ふうん、そうなんだ。いい子なんだ?」


「あ、姫とお前同じクラスだぞ。」


「え、面倒くさそう。」


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