『先生の色』〜桜の下で始まった恋は、色を変える〜

「嫌い…立花さんのこと…」



そう言った先生は私を抱きしめた


先生、なんで…?




「ごめん…

…それも…嘘…」



え…



私は顔を上げた




先生の顔がすぐ近くにあって
また唇が塞がれた



ーーー



先生の唇で



鼓動はどんどん早くなるのに
身体の力が抜ける




「ずっと、抑えてた…

好きな気持ち

ずっと、好きだった
立花さんが…」



ーーー



私の耳元に触れた唇から
先生の声が聞こえた



「…先生…
それも、嘘…?」



「ごめん…

これは…ホント…」



「ホントに…?」



「うん…ホントに…

ごめん、今までずっと嫌な思いさせて…」



ーーーーー



先生が私の涙を大きな手で拭きながら

キスをしてくれた



優しい手

優しいキスだった





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