縁の下の恋


「貴方……一理は、助かりますよね?きっと、お父様…お母様、心配掛けてすみませんって、私達の前に来てくれますよね?」


「ああっ、子供の頃から、やんちゃばかりしてきたけど、何時だって、ただいま戻りました、って必ず言う娘だっただろう?きっと、助かる。信じてやろう?深雪!」



母親の絞り出すような泣き声が、廊下に悲しげに響いた。
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