縁の下の恋

大学進学~ お嬢様ゆえに…

一理が向かったのは…



盛本のお祖父さま宅であった。



大手電気メーカー 社長 盛本 良雄

母方の祖父に当たる。


両親には、内緒にしているが、一理は、どちらかといえば、盛本の祖父のことが好きだった。



特別な理由は無いのだが、何となく一理を良く理解してくれている気がしてならなかった。



「どうした!いちっ!久し振りだな?」


「あなた!やめてください!年頃の一理ちゃんに、いちっ、だなんて!小さい頃じゃああるまいし!ねぇ、一理ちゃん?」



「いえっ!お祖父さまらしくて、良いですよ!突然伺ってすみません。」



「一理ちゃんは、相変わらず礼儀正しくて、また暫く見ないうちに、綺麗になりましたわね?ねぇ?あなたも思いますでしょ?」



「おおっ!わし等の孫だぞ!美しいに決まっとる!」


「それより、一理ちゃん?今日は、どうしたの?何か相談事かしら?」


「ええっ、実は……」
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