君にまつわるエトセトラ【完】
Room11.バスクチーズケーキ
「茉莉乃、雪乃、ほら年越し蕎麦食べなさい」
「はぁい」
ーー今年もいよいよ終わる、大晦日。
私は雪乃と共に実家に帰省していた。
本当は帰っても帰らなくてもどちらでも良かったんだけど、葛城くんにどうせなら帰れば?と言われたのだった。
そう言う自分は帰らないくせに。
葛城くんと一緒に年を越したいのに、なんて強く言えない自分を恨めしく思った。