続・隣人はクールな同期でした。
人懐っこいんだろうな。
こういうコは憎めない性格だと思う。
「お姉さんも仕事ですか?」
「アタシはまだ、ね。
なかなか許可がおりなくて。
今日はそのための手続きに来ただけ」
「そうなんですね。
でも会えたのはやっぱり嬉しいです!
あ、お姉さんの名前!
七星セツナさんって言うんですねッ」
どうして急に名前…と
少しビックリしたけれど
話ながら首からぶら下げてる
社員カードを見たんだろう。
ココで働く職員は必ず着用が義務だから。
「あ、うん。
キミは…風見(かざみ)くんって言うんだね。
今更だけど、宜しくね」
アタシも同じように
彼の首から掛けてある
真新しい社員カードを見ながら挨拶。
「改めて風見ハルです!
こちらこそ宜しくお願いします!」
嬉しそうに笑顔を見せ拍手を求められたので
挨拶くらいは…と特に気にも留めず応じた。
「あ、そうだ!
連絡先教えてくださいよ!」
「え、ほ、本当に…?」
どういう意図があって言っているのかわからないけれど…
彼氏がいる手前
それはいかがなモノだろうか…