続・隣人はクールな同期でした。

人懐っこいんだろうな。
こういうコは憎めない性格だと思う。


「お姉さんも仕事ですか?」

「アタシはまだ、ね。
 なかなか許可がおりなくて。
 今日はそのための手続きに来ただけ」

「そうなんですね。
 でも会えたのはやっぱり嬉しいです!
 あ、お姉さんの名前!
七星セツナさんって言うんですねッ」


どうして急に名前…と
少しビックリしたけれど
話ながら首からぶら下げてる
社員カードを見たんだろう。
ココで働く職員は必ず着用が義務だから。


「あ、うん。
 キミは…風見(かざみ)くんって言うんだね。
 今更だけど、宜しくね」


アタシも同じように
彼の首から掛けてある
真新しい社員カードを見ながら挨拶。


「改めて風見ハルです!
 こちらこそ宜しくお願いします!」


嬉しそうに笑顔を見せ拍手を求められたので
挨拶くらいは…と特に気にも留めず応じた。


「あ、そうだ!
連絡先教えてくださいよ!」

「え、ほ、本当に…?」


どういう意図があって言っているのかわからないけれど…

彼氏がいる手前
それはいかがなモノだろうか…

< 11 / 151 >

この作品をシェア

pagetop