ノクターンⅡ
27

翌日、両方の両親は 私達と別行動。

子供達の希望で ビーチで遊ぶ私達を残し 島を回ると言って 出かけて行った。


私達は、子供と一緒に 海に入ったり 砂浜で休んだりして ゆっくり一日を過ごす。


みんな、こんがり日焼けしていく。

お姉様と妹と、3人でパラソルの下 おしゃべりが弾む。
 

「でも、お正月なのに海に入るって すごく贅沢な事よね。」

私は、海の中の子供達を見ながら言う。
 
「だから、自慢なの。私 ハワイに行くって言ったら、職場ですごく羨ましがられたもの。」

妹は、得意気に言う。
 
「毎年、お正月をビーチで過ごしていて 私の感覚も麻痺しそうで。怖いわ。」

私は、言ってみる。
 


「お姉ちゃん、軽井沢では 有名人だからね。言葉は悪いけど 玉の輿だから。思いっきり贅沢して、思い知らせた方がいいの。」

妹の言葉に、お姉様はケラケラ笑い、
 
「わかるわ、美奈ちゃん。私の実家も 普通のサラリーマンだから。紀之さんと付き合い始めた時、鼻で笑った友達とか いたの。そういう人に 今の幸せを 見せつけたいって思うわ。」

珍しく、お姉様が過激な事を言った。私は 少し驚く。
 



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