ノクターンⅡ

荷物の少ない私達でも お昼休憩をはさんで すべてを収納し終えると 3時になっていた。


お兄様と智くんで 段ボールやゴミを片付け 私とお姉様で 拭き掃除をする。


深見さんは その間に 各部屋を回って調整したり 小物を飾ったり。

すっかり 片付いた時には みんな笑顔で 拍手をし合った。
 

「麻有ちゃん、素敵になったわね。」

お姉様が言ってくれる。
 
「本当に。みんなのおかげです。思っていた以上に、ずっと素敵。嬉しいです。」

私も素直に答える。


深見さんは、満足気な笑顔で、
 


「こちらの物 全部 10年前にご用意させて頂いた物なんです。とても 綺麗に使われていて。私、本当に 嬉しくて。」

と、お兄様達に 言ってくれる。
 

「麻有ちゃんらしいね。心を込めて 生活しているからね。」

お兄様は言う。

お姉様も深見さんも 頷いてくれる。


静かに首を振りながら 私は とても嬉しかった。


私の小さな努力に気づいて 認めてもらえた事が。
 



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