熱海温泉 つくも神様のお宿で花嫁修業いたします
 

「デザートバイキングか……。ふむ。悪くないかもしれんな」


 と、花の想いに答えたのはぽん太だ。


「……ええ、そうですね。デザートバイキング、良いと思います。通常のバイキングではなくデザートバイキングであるところが今時らしいですし、何より今、花さんが仰ったとおり華やかな宴にもなるでしょう」


 続けて、黒桜がそう言って朗らかな笑顔を見せる。


「ぽん太さん、黒桜さん……」


 ふたりが賛同してくれたことに感激した花は、自分の鼻の奥がツンと痛むのを感じて涙ぐんだ。


「軽食は、つくもならではの和食を中心にして、デザートは和洋取り揃えてご用意するというのも面白いかもしれませんね」

「……うん。確かにデザートバイキングは、色々と試行錯誤できるのもいいね。黒桜さんが今言ったとおり、和と洋でバランスを見て考えたら面白いものができそうだし!」


 つくもの料理長であるちょう助が頷いたのを見て、花は思わず身を乗り出した。

 
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