僕の1番大切な人【リニューアル版】
『いいですよ、俺らは。愛美さんがいいなら。な、凌馬』


『え?別に大丈夫だよ、姉さんがいいなら』


『ごめんね、おばさんが1人混じるけど、許してね』


姉さんが、笑った。


『まさか、愛美さん、全然おばさんじゃないですよ、綺麗なお姉さんですよ』


『さすが、ハーフさんね、女性を喜ばせることも上手なのね。でも、ありがとう、2人とも。一緒に付き合わせるのは申し訳ないけど、1人より3人の方が楽しそうだし、よろしくお願いします』


姉さんが、ユウと僕に頭を下げた。


ユウの優しい笑顔に、姉さんもどこか嬉しそうだった。


なんだか、少し苦しくなった…


一緒に出かけられるのに、何で?


本当なら、こんなテンションの上がる話は、他にないはずなのに…


あまり考えないようにしよう、ユウに悪気はないんだから。


姉さんのいい思い出になるように、僕が姉さんを楽しませてあげなきゃいけないんだ…
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