僕の1番大切な人【リニューアル版】
もちろん、受験動機のことは、両親、兄さん、そして…姉さんにも、絶対に、言えるはずが無かった。


近くてバイトもたくさん出来る、学費を少しでも自分で稼ぎたいからと言う事で、何とか両親を説得した…


だけど、今も、納得はしてもらえていない。


両親の期待を裏切ることになって、少しは罪悪感があるけど…


でも、やっぱり…


後悔はしていなかった。


大学について、自転車を止め、僕は、教室に向かった。


広いキャンパス、緑もそこそこあって、ランチ時には、芝生で、学生が輪になって談笑している姿が、あちこちで見受けられる。


まだ比較的新しい学校。


建物もかなり立派で、カフェやレストランも充実している。


レストランのランチは、美味しいのに、低価格だと、結構有名だ。


だから、学生以外の客も多い。


姉さんも、ここのランチが食べたいって言ってたな…


いつか姉さんを誘って、一緒に来たい。
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