~fault~私だけが・・・
~優斗side~


オレとこうなれて幸せでうれしいと言ってくれた渉。
ありがとうなんてオレがいいたい。

渉はきっと弱虫だって言う自分の気持ちを変えるためにオレが抱きたいって思ってるのかもしれないけど、それは違う。
もちろんこうなってオレの愛を感じてくれたら渉の気持ちが少し和らげばって思う。
でも一番は渉をスキとか、愛してるって気持ちの延長で抱きたいって・・・

あ~でもカッコいい事言っても、う~ん、やっぱりさスキな子を自分の物って欲。
抱きたいってキモチはうまく言えないけどやっぱり不純な気持ち一杯だから、ありがとうはちょっとハズカシイ。そんな自分にやんなっちゃうよね・・・
抱きしめ腕の中で頭を撫でながらそう話すとクスって笑う渉を見ながら話を続けた。

「それにさ、震えながらもオレを信じて必死だった渉とこうなれてオレも幸せ。
でもそれだけじゃないって思うんだ。
抱き合うことで幸せって思うキモチも大切だけど、オレは他の形でも渉には幸せを感じて欲しいんだ。感じさせてあげたいって思ってる。」

そう伝えると腕の中からいなくなった。
身を少し引いてオレの頬に手を当てながら

「そうだね。伝わったよ。優斗に抱きしめられるたびにそんな優斗の優しい気持ちがちゃんと伝わってきたよ。でも私が優斗からもらった優しさや愛情や幸せを、せめて半分でもイイから優斗にあげられてる?」

そう首を傾けオレに問うから「半分だけとかケチだな」ってからかった。
渉・・・半分どころかたくさんもらってる。溢れそうなくらいにね・・・

このまま帰したくない気持ちをググ、、ってこらえて渉をバスルームへ押し込み
玄関でゆっくり抱きしめキスをして家に送り届けた。






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