芸能人の幼なじみと、内緒のキスしちゃいました。
甘えたがりで独占したがる。



あれから田城さんに車でマンションまで送ってもらって、やっと部屋に戻ってきたところ。


「はぁ……なんかすごく疲れたような気がする」


「依茉ずっとキンチョーしてたもんね」


疲れすぎて、部屋に入ったら真っ先にソファの上にドサッと力なく倒れた。



悝世はいつもこんなことしてるんだって思うと、毎回きちんとこなしてるのすごいなって体験してみてあらためて思った。



「うぅ、もう思い出したくない……」


「……なんで?いい顔してたのに」


クッションに顔を埋めて、さっきまでの撮影のことを忘れたくて頭をブンブン横に振る。



「……それに、これ。もらえてよかったじゃん」


「使い道ないよ…」


今回撮影で使った衣装……キャミソールのセットをもらってしまった。


こんなの家で着ることなんてないのに。


だからいりませんって断ったのに、なんでか悝世が「いや、いるでしょ。需要あるからもらっておきなよ」と言って、受け取る羽目に。

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