芸能人の幼なじみと、内緒のキスしちゃいました。



心臓はドキドキで

顔に熱が一気に集中して

なんでかわからないけど、瞳に少しだけジワッと涙がたまる。



「……そんなかわいー顔しないで」


「っ……?」



「……ずるいよ、依茉」



何がずるいのかわかんない。

それに、ずるいのは悝世のほう。



「……やっ、服の中……ダメ」


「何がダメなの?」


「ひゃっ……ぅ……っ」


イジワルな手つきで
背中をじかになぞられて、自分の声と思えないものが出てきちゃう。


抑えようとして口元を手で覆うけど、そんなことしたら余計に悝世の手がもっと動いてくるから。



「……声抑えちゃダメ」


「や……だっ、手抜いて……っ」


こんなのぜったいおかしいもん。

幼なじみ相手にこんなことしてるのちがう。



悝世のことだから、わたしのことなんてもう幼なじみ以上として見てないくせに。


なのに、こんな甘い触れ方してくるなんて。

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