シンフォニー ~樹
20

冬休みになった恭子は、樹が 仕事に行っている間に 樹の家を訪れて お祖母様や母を 喜ばせていた。


「恭子ちゃん、可愛くて。今日は、料理を手伝ってくれたのよ。」

樹が帰ると、母が嬉しそうに言う。
 

「沙織ちゃん、私の気持ちがわかるでしょう。あなた達が来てくれたとき 本当に嬉しかったのよ。」

お祖母様に言われて、
 
「私、お母様にして頂いたこと 全部 恭子ちゃんにしてあげたいわ。」

と母は言う。

そのくらい、お祖母様に 大事にされた母だから。

恭子のことも 大切にしてくれると 樹は信じた。
 
 


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