如月くんは私をひとりじめしたい
これからも東雲くんと友達でいれるんだ。
恋愛でゴタゴタした後って良いことないよって、誰かが言ってたけど、案外違うのかな。
「安藤さん!ちょっと!」
ふう、と一息ついた有村さんが来た。
多分だけど、如月くんを制御するのが大変だったのかな。
「あなたのお陰で如月が暴れたんだからね!」
「ごめん…」
「別にいいけど。それより、東雲と話せた?」
「…うん」
有村さんは私の赤くなった目を見て、安心したように微笑んだ。
「…優しいよね」
「え?」
「なんでもなーい!まあ、これからも3人で楽しく過ごしましょ」
「うん!」
私は有村さんと教室に戻った。
そういえば東雲くんはいいのか、と思いながら。
「……如月にしては気のきいたことするんだな」
「まあね。どうせならとっとと振られて欲しかったし」
「ふっ、お前らしいな。それが本心かは知らないけどな」
「は?そのお喋りもいい加減にしろよ?僕的には小春ちゃんを泣かせたのは許せないけど、そこは僕の寛大な心で許してやってるんだから」
「はいはい、そうだったな」
素直じゃないな、と軽く笑った。