僕が愛しているのは義弟



「とりあえず朝ごはんを食べよう。その間に、ゆっくり考えればいいよ」


「うん」



 とりあえずオレと葵は朝ごはんを食べにダイニングルームに行った。



 そして朝ごはんを食べ終えて、オレと葵はオレの部屋に入った。


「隼翔、決まったよ。美術館に行きたい」


 葵は朝ごはんを食べているときに、どこに行きたいか考えてくれていたのだろう。

 葵は部屋に入ってすぐにどこに行きたいかオレに教えてくれた。


「そういえば前に絵画展に行ったときに、葵、言ってたな。美術館にも行きたいって。いいんじゃないか美術館、行こう」


「うん、ありがとう、隼翔」





 それから少ししてからオレと葵は家を出て美術館へ向かった。


 美術館へ向かう途中……。


「もうすぐだな」


「うん、そうだね、今年もきれいだろうね」


「そうだな」


 オレと葵が話していたのは、つぼみが大きくなって、もうまもなく花が咲く桜の木のこと。

 オレと葵はその日を楽しみに、つぼみが大きくなった桜の木を見ながらゆっくりと歩いていた。


「桜が咲いたら桜の木の下を隼翔と二人で歩きたい」


「葵もそう思ったのか。今、オレも同じことを思っていた」


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