こぼれるほどの愛を、君だけに。【完結】
ブブッと、穂香からLINE。



ーうちの部のエース、タカヤ君知ってる?


ー『知らない』


ーだよね。密葉が知ってるわけがないよね。
 システム部の飯倉(イイクラ)さん、ならどう?


ー『飯倉さん?イイクラ・・あぁ、知ってる!
  大学でアメフトしてた、っていう、
  ガッチリした体格の人!』

ーそうそう!


ー『前に総務部のデータが飛んじゃったことがあって、見てもらったことあるわ』


ーそのタカヤ君がね、あ、飯倉貴也っていうんだけど、今度の土曜日が誕生日だから、みんなでお祝しようか、って話が出てるの。密葉も来ない?


ー『土曜日?』



確か土曜日は、特に予定も・・

あ、ちょっと待って・・

プリントに手を伸ばす。

日付は・・今度の土曜日だ!

どうしよう。

体育祭、行く?

でも、渡すプリント間違えてたりしたら、のこのこ乗り込んで恥ずかしくない?

だけど、間違えていなかったら、お礼としてきちんと出向かないと、それはそれで失礼だし・・

え、待って。どうしよ~



ー何か用事あるの?


ー『あるっちゃ、ある、けど・・』


ーそれ、夜までかかるの?
 誕生日会、夜7時からなんだけど。



7時から、かぁ。
体育祭は日中だよね...

だったら行けるか?
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