からふる。~第20話~
「いやあ、晴れて良かった!今日は誕生日だし、ひーにゃんのライブだし、さいっこ~」


11月8日。


八代茶樹先輩の誕生日。


そして人生初のライブ観賞の日。


やって来たのはヲタクの聖地とも称される秋葉原。


地下アイドルが沢山活躍するこの町で1番大きな会場で八代先輩の推しである浅川日奈子さんが所属する“Forever17”というグループがライブをするらしい。



「うわっ。何あの人。リュックにバッチだらけ...」


「あれは“りりこめ”のバッチだ」


「りりこめってアニメのタイトルですか?」


「惜しいねえ朱鷺田さん。
りりこめって言うのはアイドルグループRe Recommendの略称。アイドル奮闘系アニメのキャラの5人組。最年少の布施恵梨奈がボクは1番好きかな」



全く分からないけれど、とにかく八代先輩が楽しんでいればそれが1番。


私はなるべく他の人に馴染めるように頑張って声出して盛り上げなきゃ。



「そろそろ開場の時間だ。いこう」


「はぁい...」



凜くんもっと乗らなきゃ八代先輩が可哀想だよ。



「さやあん、終わったらスイーツビュッフェいこぉね」


「うん」


「やったぁ!じゃ、頑張るぅ」


「スイーツのためか。ひーにゃんに失礼だ」


「はっはっはぁ!」



皆さんお分かりの通り、凜くんはこういう子です。


今日も変わらず私の腕に自分の腕を絡め、ベタベタしております。


回りの人たちに冷ややかな目で見られている気がするけど気にしないようにしよう。


ふぅ。


いよいよ決戦の幕が上がる。


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