如月の空の下、光る君を見つけた。
光と影
5月も終わりに近づいてきた。


欠伸をし、頬杖をつきながら退屈な授業を受けている中、私よりもこっくりこっくりしている人物がいた。


斜め右の席の詩央くんだ。


昨日も音楽番組の生放送に出ていたからきっと疲れているんだろう。


彼の素顔を知っているのは私と先生たちだけ。


生徒は全く知らないし、気づいていないようだから、病弱男子が薬の副作用で眠くなってるとか体力がないからすぐ眠くなるとか思ってるのだろう。


そんな風に思われて平気なのかな?


なんか気になるから後で聞いてみようかな。


質問事項をノートにつらつらと吉田兼好のように書き、それが終わるや否や辞典で探すふりをして突っ伏した。


実を言うと私も連日眠れてないんだよね。


けっこうショックだったから。


今でも陽翔くんのことは大大大好きなんだけど、詩央くんがちらついて前より応援に熱が入らないんだよね。


夢から覚めたって感じ。


もう2度と夢のような一時を過ごすことは出来ないのかな。


はぁ...。


ふわぁ...。



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