転生令嬢の悪役回避術ー心を入れ替え女王になりましたー
試験終了から1時間。

そろそろ試験の結果が出るころだった。

アイリーンはヴァルテリとともに先ほどの部屋へと戻った。

先ほどと違うこと、それはヴァルテリも一緒に入室できたということである。

「アイリーン様、試験お疲れさまでした。
結果はこんな感じです。

外交問題80点
計算問題81点
歴史問題100点
言語問題93点

合計354点なので合格です。

アイリーン様、おめでとうございます。」

試験は苦手な外交や問題数が多かった計算でさえ8割以上を取得しており、無事にティーナ伯爵夫人とのすべての座学のレッスンは終了した。

「アイリーン、おめでとう!」

「ありがとうございます、ヴァルテリ様!
こんなに点数とれると思っていなかったからすごくうれしい!

ティーナ伯爵夫人、本当にありがとうございました!」

「アイリーン様は本当に覚えるのが早かったですね。
私も何人もの令嬢のレッスンをしてきましたが、ここまで点数を取ることができたのはアイリーン様だけですよ。

昼食後はウェディングドレスを仕上げる。

試験に無事に合格したアイリーンの心の中はそれだけが強く残っていた。

「ティーナ伯爵夫人、今日の午後の予定を明日にまわしてもらうことはできるか?」

「はい、明日に変更することも可能です。」

「それならば、ドレスの仕上げは明日にしてほしい。」

「かしこまりました。」

なぜ、楽しみにしていたウェディングドレスの仕上げの日をヴァルテリは変えると言ったのか

「いやです、ヴァルテリ様。

ずっと楽しみにしていてやっと試験も終わったのに…」

「それでも許可できない。
アイリーン、鏡で自分の顔を見たほうがいい。

毎日遅くまで勉強していた疲労がたまっていて眠そうな顔をしている。

確かに、ウェディングドレスを作るのも大切かもしれない。

でも、私はアイリーンのほうが大切なんだ。」

確かにアイリーンはかなり眠かった。

昼食を食べてしまえばこの眠気はもっと強くなるだろう。
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