【過激派刑事ドラマ】四国州

道州制のジレンマ

明治初期に、藩から県へ移行した廃藩置県から150年以上に渡って日本の国は47都道府県で構成されていた。

国の財源を地方へ移行させることと行政のスリム化をはかるために道州制を導入する動きが国内で進められた。

201X年、日本国内では新幹線が北海道まで延伸して、日本国内は交通のスピード化が進んでいた。

四国方面への新幹線の延伸のメドが立たない状況になっていたので、国は四国地方に財源を回すために、北海道から先行して道州制へ移行させる予定であったのを、四国地方に先行して道州制導入に踏み切った。

201X年に、先行して道州制が導入された四国地方は、市町村の再編成によって自治体は大幅に縮小した。

四国州の州庁所在地は、旧四国中央市を中心とした四国州特別区になった。

四国州特別区は、今治(島はしまなみ町ととびしま町に変わるため、陸地部のみになる)・西条・新居浜・四国中央・観音寺・三豊・多度津・丸亀・善通寺・琴平・まんのう・綾川・三好市・東みよし町・美馬市・つるぎ町・香美市・長岡郡・土佐郡の中央地域に広がる広域自治体で、市町村から特別区の区として再編成された。

松山・高松・徳島・高知の県庁所在地だった大都市は周辺の町を編入して、特別区に隣接できるように再編成された。

四国州特別区は、JR282キロ・高速道路の分岐点がクロスする交通の要所・瀬戸内海工業地帯の大部分に生産の最重要拠点工場を多く持ち、松山・高松・徳島・高知の生活用水の水源のダムを抱えている重要地点である。

オレの名前は達雄(以降、表記はオレ)

前職、旧愛媛県警の巡査長

警察組織は、４県の各県警から四国州警察に再編成されて、四国州全域の治安維持と州民の生命財産を守る任務に変わった。

オレは、州警になったとたんに警察組織をやめたった…

理由は、本部長が気に入らないから…

本部長は、旧香川県警の本部長と警視庁の警視総監などの歴任があるけど、ワンマン体質で外部とのスキャンダルがたびたび表沙汰になっていた。

だから、本部長の机に握りこぶしを作って、ドスーンと叩いて辞表を叩きつけて、警察組織を去った。

警察組織をやめたオレは、２年間各地を放浪した後、四国州特別区の中央区三島宮川のJR伊予三島駅の近くにあるアーケード通りの入り口にあるテナントビルに探偵事務所を開設して、探偵として生きて行くことを決めた。

その間に、ワンマン本部長はやくざ稼業の組長と接待ゴルフに行ったり、秋祭りのちょうさ(だんじり)のかきてにやくざ稼業の男を参加させるなどをしていたのて、懲戒免職になった。

その後、新しく就任した本部長はオレが警察学校にいた時の指導教官で、オレのことを見込んできたえて下さった恩師である。

もう一度、警察組織に戻って来て欲しいと本部長は言うてるけど、今のオレの気持ちは警察組織には２度と戻らない…

オレは、探偵として警察組織にかかわって行くことになった。