溺愛したがるモテ男子と、秘密のワケあり同居。

朔くんが、大好き


やっぱりサキちゃん、約束なんて忘れちゃったのかな……。


友達同士やカップル。


最初はそんな人たちを見てウキウキしていたけど、だんだんと薄暗くなってくるにつれて不安の方が大きくなっていった。


サキちゃんと、まだ会えてないから……。


屋台にも、灯りがともり始める。


いくらなんでも、暗くなってからは来ないよね……。


こんなことなら、朔くんと一緒に来た方がよかったかな。


会えなかった、なんて言ったら、着付けてくれた朔くんにもなんだか申し訳ないよ。


指にはめたおもちゃの指輪を眺めながら、どうしようかと考えていると。


「ねえ、ひとり?」


声を掛けられて、パッと顔を上げた。


もしかして──なんて期待も外れ。


全然しらない二人組の男の人だった。


「えっ、あのっ……」


「良かったらさ、これもらってくれない?」


差し出されのはいちごあめ。
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