未明の三日月 ~その後

湯船の中、後ろから 美咲を抱く佳宏。
 

「ほら見て。月が綺麗だよ。」

と佳宏は 上を見る。
 

「本当だ。星もたくさん見えるね。」

美咲も 佳宏と一緒に、夜空を見上げる。
 


「美咲。ありがとう。」


そっと 美咲の髪に 顔を寄せる佳宏。
 


「私、すごく幸せ。また連れてきてね。」

美咲は 素直な気持ちで言う。
 

「うん。」


そっと言う佳宏。



美咲は お湯の中 佳宏の方を向く。


抱き合ってキスをすると、二人の体は 止められなくなる。



膝に抱かれて 佳宏を受け入れた時 美咲は 甘い声を出してしまう。


佳宏は、
 
「シー」

と美咲の口に 指を立てた。


美咲は 声を殺して 佳宏にしがみ付く。



お湯が揺れる度、快感が突き抜けて 美咲が 一層大きくのけ反った時、
 

「ああ。」



と佳宏は 切ない声を出して 果てていく。
 
 

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