どうしたらヤンキーになれますか!?-六花の恋ー【完・修正中】
俺自身、嫌な思いしかしていない。
だが今現在、両親は仲良くやっているようだ。
それに関してや今までに関してを、償えとかあがなえとは思わない。
ただ、これ以上俺の……やっと友達が出来て、その縁が広がっていってという幸せを、壊さないでさえいてくれれば。
俺はきっと今、幸せだから。
やっと掴んだんだ。幸せのカタチを。
今まで俺の人生にははじめから欠如しているもんだと思っていた。
縁のないものだと思っていた。
それが、水都さんの勘違いからはじまったとはいえ、いま、毎日が楽しいんだ。
欲しかったものに、手が届いたと思ったんだ……。
+
「作之助、デートしよう!」
「……は?」
再び、頭大丈夫かこの人、と思ってしまった。
それもそうだろう、思ってもいいはずだ。
だってここは俺の教室で、俺は自分の席にいて、クラスには同級生がわんさかいて、みんな水都さんの言葉にびっくりして振り返ったくらいだ。
「今週の土曜なんだけど、空いてる?」
「え? あ、うん……」
「よかった~。時間はあとで連絡するね! じゃあまた来るね!」
「あ、うん……?」
また来るんだ。言うだけ言って、水都さんはぴゃっと出て行った。
……水都さんがいなくなって、クラス内がざわつきだした。