仮の総長様は向日葵のような元姫さまを溺愛せずはいられない。


抱っこされながら登るとあっという間に目的地に到着。

「空に近いね……」

「あぁ、俺は屋上好きなんだよ。お気に入りの場所……唯一、空に近いから。陽愛が初めてだよ。」

「え……みんなここ来れないの? 昇さんたちも?」

「そう、陽愛が初。」


私が初めて……か。嬉しい。だけどなんでこんなに大切な場所に私のことを連れて来てくれたのかな……。


「……まぁそれは前置きで。陽愛と2人になりたかったんだよ。陽愛、俺から離れるなよ。1時も。」

「え………?」

「絶対だ。……陽愛だけは俺が絶対守るから」


どうしたんだろう……こんな風に真剣な顔をして言うなんて。朝といい、今といい……何かあった?


聞きたいけれどきっと教えてはくれない。だって暴走族関係だと思うし……それに、私は姫じゃない。だけど、きっと私のが関係してる気がする……。


「うん、分かった。陽平くんから離れないよ」


だから彼が安心できるように素直に頷いた。






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