0センチの境界線


「ねえ、山之上さんってやっぱり宮くんと付き合い始めたの?」

「ごほっっ………つ、付き合、だ、誰が!?」

「山之上さんと宮くん」

「な、ない!ないです!ないです!ほんとに!」



────夏休みまであとすこし。

そんなふわふわした雰囲気の学校に、爆弾がいっこ。


昼休み。食堂のご飯に並んでいた時に、噂大好きなクラスメイトたちに囲まれたわたしは逃げ場なし。



「でも、この間、相合傘してたよね?」

「あっれは、あの…………」



「わたしは、学校一緒に来てるの見たことあるよ?」

「そっれは、その…………」


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