本日、総支配人に所有されました。~甘い毒牙からは逃げられない~
「………除外って何です?」

「恵里奈の体力が持つなら除外しなくても良いけど、最近の俺は恵里奈ロスだから、今日は抱き潰す」

「……流行りに乗っかって恵里奈ロスとか言わなくて良いです!しかも抱き潰すって…」

「温泉で癒されつつ、恵里奈とも愛し合えて一石二鳥ってやつだな」

クスクスと笑っているけれど、一颯さんの右手は胸の敏感な部分を刺激し始めた。私は必死で声を押し殺す。

「……風呂から上がったら、目一杯可愛がってやる」

一颯さんは私の身体から手を離し、先に浴室から出た。私はドキドキしながら、フロント前に用意してあって二人で一緒に選んだ浴衣に着替えて、一颯さんの元に行く。

窓際に座っていた浴衣姿の一颯さんは格好良くて、見るなり胸がキュンキュンした。

「一颯さん、浴衣が似合いますね」

「お前もな。凄く可愛い。……でも、すぐ脱がしちゃうけど…」

そう言った一颯さんは私の頭を撫でて、立ち上がってキスをした。お風呂上がりにビールを飲んでいたらしく、舌を絡めたキスはほろ苦い味がした。

ベッドに連れて行かれ、帯が解かれる。会えなかった時間を埋めるかのように、貪るようにキスをされた。全身に降り注ぐ、キスの嵐に呼吸も乱れる。一颯さんは、そんな私を見ては更に攻め立てた。
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