どんなきみもだいすき


 突然…話しかけられて、びっくりしたみい。

 『……お、おにいちゃんっ』

 奏多が、電話で寛貴に話していた言葉が頭に浮かんだ。


 『おはよ』

 『おはよう…』


 奏多は、そんなみいを知らずに軽く、微笑んでいる。

 『よく寝てたな』

 『え…今、何時…?』

 ゆっくりと体を上げて、辺りを見渡す。


 『17時30分過ぎ。3時間ぐらい寝てる』

 『わわっ…ごめんね。おにいちゃん』

 『別にいい。……あんたの寝顔、久しぶりに見れたし』

 そう言い放つ奏多は、少し頬を赤くして口元を袖で隠した。
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