俺様社長と<期間限定>婚前同居~極上御曹司から溺愛を頂戴しました~
 今では教室を持ち生徒さんに書道を教えているけれど、こうやって毎日修練を重ねる時間はとても重要だ。
 数日さぼればあっという間に腕が衰えてしまうから。

 納得するまで臨書をして、顔をあげる。
 時計の針はもう十一時半を指していた。


 そろそろお昼の支度をしなきゃ。
 そう思い、手早く筆や硯を片付け居間へ向かった。

 すると、庭に続く縁側の上にもふもふが寝転がっているのに気付いた。
 野良猫のシマノさんだ。

 警戒心が強くいつも庭を通り過ぎるだけの彼女が、縁側でくつろいでいるのなんてはじめてだ。
 私はそのかわいらしい姿を見て跳び上がった。







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