蓮華草
私はといえば傷もすっかり浅くなってきたので彼に関わりたいと思うことも無く
気の毒ではありながらも
何も聞けないでいる。

本当はこういう事は本人に聞いた方が1番いいのに、苛つく春が少し怖くて
仲が良いわけでもないのにそんな事を聞き出すのもどうかと思って
中々話を切り出せない。

「可哀想、むしろ私が支えてあげたい〜」

ある日そう言って春に近づこうとした女子がいた。
可哀想?春が?
噂が本当だったとして、親に捨てられたから?
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