【女の事件】とし子の悲劇・3~翼をなくした白鳥
第1話
時は、今から18年前のことであった。

アタシ・とし子は、27歳の時に父が勤務している三原市内のテイジンの工場で一番の働き者のAさんと挙式披露宴をあげる日取りが決まった。

結婚準備が整って、明日は慶びの日を迎える前の日の夜に悲劇が発生した。

前の日の夜、アタシはAさんから電話で『ごめん…とし子さんに会おうと思っていたけど…明日が納期の仕事を今夜中に仕上げろと工場長から言われた…人手が足りないのだよ…分かってくれ…』と泣きそうな声で言うた。

アタシは、Aさんに会うことができずに気持ちがギスギスしていた。

それから数時間後に悲劇が発生した。

アタシは、社宅の裏に潜んでいた男たちに取り囲まれて、はがいじめにされて、敷地内にある物置小屋につれて行かれて、身体を押さえつけられた。

「イヤ!!イヤ!!やめて!!やめて!!イヤ!!」

男たちは、アタシが着ていた白のブラウスを思い切り破った。

ブラウスの下に着ていたブラジャーを思い切りちぎって、スカートをくしゃくしゃにされて、肌色のストッキングを脱がされて、ボロボロになるまで犯された。

「イヤ!!やめて!!やめて!!ギャー!!」

アタシの恐ろしい悲鳴が、社宅の敷地内に響き渡った。

時は流れて、それから18年後の2024年…

白のブラウス1枚の姿のアタシは寝室のベッドの上で目覚めた。

ああ…

27歳の時の恐ろしい出来事が…

夢の中に出てきたわ…

忘れようとしていたのに…

どうしてなの…

この時、アタシの横で寝ていた9度目のダンナ・あきひろさんがアタシに声をかけた。

「どうしたのだ?」
「あっ…アタシ…また…恐ろしい夢を見たの…」
「大丈夫か?」
「大丈夫じゃないわよ…」

アタシは、必死になって忘れようとしていた27歳の時に受けた時の恐怖が、毎晩のように夢の中に出て来るので、苦しんでいた。

どうしてなの…

どうしてなの…

せっかく、過去をリセットして…

気持ちを新たにして生きて行こうと思ったのに…

「とし子…」
「あなた…抱いて…ねえ…抱いてあなた…」

パジャマの上を脱いだダンナは、アタシを寝かせて、キスをしながらアタシが着ている白のブラウスのボタンを外していた。

「とし子…」
「あなた…あなた…怖いよ…いっぱい抱いて…ねえ…あなた…」

ブラウスを脱がしたダンナは、アタシの身体をキスでむさぼっていた。

しかし、アタシの乳房(むね)の奥にできた傷は、根深く残ったままだ。
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