君は私の光

「……あのさ……本当はこんなことを訊くのも……あれ……なんだけど…………」


　光くん……？

　光くんが訊こうとしていることって、まさか……。


「……え……？」


　お願い……光くん……。

　光くんが訊こうとしていることが、もし隼翔のことなのなら……。

　……ダメ……。

　……無理……。

　無理なの……今は……。

　だから……。

　だから、お願い……これ以上、隼翔のことは……。


「梓は……」


　お願い……お願い……‼


「梓は……あの隼翔って人のこと……好きなんでしょ？」


　……‼

　私は、私の想像以上のことを訊いた光くんに驚き過ぎて声が出なかった。


「……梓……」


「…………」


　まだ声を出すことができない、私。


「梓……」


　どうしよう……まだ声が……。


「梓……」


「え……」


　やっと少し声を出すことができた。


「……ごめん……深入りし過ぎたことを訊いて……」


「……どうして……どうして……私が……隼翔の……」


　私はこれ以上、言葉が出ない。


「……いや……なんとなくそう思っただけ……」


　……光くん……。

　私はこれ以上、何も言わずに光くんのもとを立ち去ろうと一歩また一歩と前へ進み出した。


「梓……？」


　光くんの声は聞こえていたけど、今の私には言葉を発することができなかった。


「梓……」


　……ごめんね……光くん……。


「梓、ちょっと待って」


　……ごめんね……今は……今日は……。