結婚って、こんなんでしたっけ!?  ~私と課長の成り行き結婚~
会社での課長は、付き合っているなんて微塵も感じさせないほど
普通だった。

「綾瀬、このデータを打ち込んでおいてくれ。」

「はい、分かりました。久宝課長。」

いつも通りの会話に仕事。

私達、俳優になれるかも?


退社時間になり、鞄を持って席を立つ。

「お疲れ様でした。」

会社を出て、駅に向かう。

課長のマンションは会社の最寄駅から二駅先、駅からも徒歩3分の
好立地。マンションから50メートルほどでスーパーもある。

駅から出るとスーパーで食材を買い、マンションに入った。

夕食も出来上がり、テレビを見ていると課長が帰ってきた。

「おかえりなさい!」

「ただいま。」

「夕飯準備するから、着替えてきて。」

「ああ。」


クローゼットに向かいながら、ネクタイを緩める姿はセクシーな
大人の色気が漂っていて、何とも言えない気持ちになる。

二人でダイニングテーブルを挟んで、「「いただきます」」


始まりは、いきなりだったけど、こういうのもいいかもしれない。


夕飯を食べ、いつものように代わる代わるお風呂に入っての晩酌
の時間、テレビでは芸人のお笑い番組・・・課長ってこんな番組
も見るのか・・・。

意外と笑うし、笑いのツボが私と一緒だ。

少しずつ、課長の素を知って行く。


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