最高ランクの御曹司との甘い生活にすっかりハマってます

「はい。いろいろとありがとうございます」


「あと、話してたように、近々、母にも会ってほしい」


そうだった……うん、お母様に会うこと、そして、安心してもらうことが今回一緒に住む目的なんだもんね。


「わかりました。でも、本当にその大役、私でいいんでしょうか？　私と総支配人とでは、やっぱり……その……いろんな面で釣り合いが取れてないですから」


「釣り合わないなんて誰が言った？　一花なら、必ず喜んでくれる。母は、君みたいな優しい女性が好きなんだ」


優しい女性……


今までずっと、人には優しくしようって心がけて生きてきたから、そう言われるのは嬉しいけど……


もしかして、絢斗は彼女役を性格で選んだの？


だったら、ものすごく納得できる。


そっか、そうだったんだ。


絢斗は、見た目とかじゃなく、ただ「優しいから」っていう理由で私を選んでくれたんだ。


今、いろいろ気を遣って優しくしてくれてるのも、無理して彼女役を頼んでしまった罪滅ぼしなんだよね。


きっと……そうなんだ。