バイオレット・ダークルーラー
「なにソレ!っ氷雨も愁世も知ってて……。っ!…慰霊走行が終わってから願いを実行するつもりだったのが、支配人様の体調が悪いから今に早めたってコト!?」
「……そうだと思う。俺と愁世が支配人様の病気を知ったのは、たまたまふたりの会話が聞こえたからだ」
「っふざけんな!ふざけんなヨ…ッ!!!」
支配人と藤宮警視総監の父である、創設者様。
支配人の体力がもてば、本当は創設者様の命日である来週、ふたりは静かに願いを遂行するつもりだった。
それがもうもたないと判断して、紫月はわたしに睡眠薬を飲ませて
本当の父子で最期の時を過ごしたのち、0時ぴったりに――…。
「…マッシュ、わたし紫月に会ったら一回ぶん殴るから。絶対ぶん殴る」
「エ!?…も、もちろん!ボクのぶんもお願いするヨ!」
「っ、きた!」
「「愁世!!」」
「店員さんっ…!」