2番目

美玲side





玲司、ううん。有島先輩が過ぎ去っていくのをみてほっと一息つく。

やっと、踏み出せたと思う。いろんな意味で。


入学式で、彼が生徒会長としてでてきたときは、息が詰まって倒れちゃうんじゃないかと思った。

ただでさえ、かんながいたことに驚いていたのに。


わたしの中学を知る人がいないようにとこの高校を選んだのに、どうしてかんなも彼もいるんだろう。

知らなかった。偶然だった。


でも、大丈夫と言い聞かせた。

自分の中で何度も。

もうあの地獄は味わない。
あの地獄から抜け出してきたんだって。

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