医者の彼女
翌日もバイトに行く。

「お疲れ様です。」

佐々木「おつかれー!…ねぇ。春ちゃんは
なんでここでバイトしようと思ったの?」

この人はパートの佐々木さん。
お子さんが小さいから、基本的には昼間しか
働いてないんだけど、シフトの都合でたまに
一緒になる。私の事を"春ちゃん"といって
可愛がってくれる。

「家が近いんですよー」

佐々木「なーんだ!お医者さん狙いじゃないのか‼︎」

「えっ⁉︎な、何言うんですかぁ⁉︎」

佐々木「だって、ここ研修医も多いし、
結構カッコいいドクターもいるじゃん!
医者と看護師じゃありきたりで面白くないし、
患者さんとお医者さんは現実的に難しそうでしょ?
…でもほらここの店員だったら…ね⁉︎
楽しそうじゃない♪」

「あはは…ど、どうなんでしょう?」

佐々木さん、なんて事言い出すの…
悪いことしてるわけじゃないのにドキドキする。

佐々木「私のおすすめはねー、救急の清水先生ね。
結構この店使ってくれてるんだけど、真面目そうだし。
多分まだ独身なんじゃないかな♪
看護師さんにデートに誘われてるとこ見たことあるし」

「く…詳しいんですね」

佐々木「当たり前よ♪長くここで働いてるんだもん。
先生たちの事ならなんでも聞いて。
あ、でも春ちゃんくらいの年齢なら、
リハビリの人の方がいいかな?
PTさんとか若くてかっこいい子多いわよー♪」

「そーなんですかぁ…。流石ですね‼︎」

佐々木さんめっちゃ詳しい…
気付かれないように気をつけないと。
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