医者の彼女
最低でも1週間は入院と言われてから3日が過ぎた。

最低という事は長引く可能性があるのだろうか。

看護師さん達からの視線は痛く、若い看護師さん
からは嫌みを言われることもあった。

こんな状況で食欲なんてわかない。

それでも早くここから脱出するために出来るだけ
食べようと思うが胃が受け付けず、
半分も食べれてはいなかった。

そんな日々を過ごしていたが、朝から和弥さんと
看護師さんが注射器の入ったトレーを持って
入ってきた。

和弥「おはよう。春川さん」

「おはよ…ございます。…っ‼︎
待って、それ、何するんですか…?」

和弥「…採血。」

採血なんて聞いてない…

「え…やっやだ!嫌です」

和弥「採血しないと帰れないぞ?」

採血したら帰れるの⁇それは嬉しい。

でも…


「なんで…関係…あります?」

和弥「ありまくり。栄養状態は採血で判るから。
はい、手出して」

首を振る。

和弥「…帰りたいんだろ?これくらい頑張れ」

ニヤッと笑われる。

最悪だ…今日ばかりは悪魔にしか見えない。

「…悪魔」

小さく呟いた言葉はしっかり聞こえていたらしい。

和弥「…なんとでも言え。」

そう言われて採血される。
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