医者の彼女

もう見慣れたその顔。

ちょっといじわるそうな、子供っぽい表情。
最近はその顔にドキッとしてしまって、
直視できなくなる。




「……。」




私が何も言わないでいると、涼しい顔で

和弥「ん?いいなら、帰るよ」

そう言って立ち上がる。




…とっさにその手を掴む。




「…も、…も、ちょっとだけ…居て欲しいです。」

和弥「フッ…よく言えました。ほら、もう寝ろ。」

ベッドにおろされ、寝かせられる。

和弥「苦しくなったら起こしていいから。」

そう言って一緒にベッドに入ってくる。




…こ、ここに寝るの⁇




いやいやいや。

恥ずかしすぎて寝れる訳ない。

てか心臓がもたないよ…

自分で言っておきながら今更なんだけど…

まさか泊まるなんて…考えてなかった。

「……」

目を瞑って寝ようとするけど、全然寝れない。

そわそわしていると起き上がる和弥さん。

和弥「なに、寝れないの?」

「…だって…」

この状況。寝れるほうが奇跡だよ…。

「た…瀧さん明日、お仕事ですよね⁉︎
すみません…寝てください。」

先に寝て貰えばいいんだ。それなら寝れるはず。

和弥「ねぇ。そろそろさ、その瀧さんっていうの
辞めない?」


え…


今、何と…?
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